どこかで半分失くしたら 役には立たないものがある
2012.06.12,Tue
考えの整頓 / 佐藤雅彦
ある章に、目が点になった。無意識に動くひとの脳について書かれており、ある問いかけに無意識に脳が答えを導きだすという事象。任意の中から自分が「意識的に」選んだつもりだったのに、まんまと言い当てられてしまったのだ。その問いは必ずそこに辿り着くロジックではなく、無意識に脳はそう動きがちだという現象。
いまテレビで人気のメンタリズムも、こういうのを利用しているのだと思うよ。
佐藤雅彦の文章はふくよかである。豊かである。書名のごとくスッキリ整理されている。ぼくのすきな言葉、シンプルイズベストを地で行く人として常に注目しているし、尊敬もしている。
省略するということは、ただ削るのではない。どの部分をどれだけ省略するか、非常にセンスが問われるのだ。どこが重要か重要でないかの見極めも必要だ。で、なにより、それが美しくなくてはならない。美しいからこそ、人の心が動くのである。
さいきん、「ものをつくる」ということについて考えている。
考えの整頓
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ある章に、目が点になった。無意識に動くひとの脳について書かれており、ある問いかけに無意識に脳が答えを導きだすという事象。任意の中から自分が「意識的に」選んだつもりだったのに、まんまと言い当てられてしまったのだ。その問いは必ずそこに辿り着くロジックではなく、無意識に脳はそう動きがちだという現象。
いまテレビで人気のメンタリズムも、こういうのを利用しているのだと思うよ。
佐藤雅彦の文章はふくよかである。豊かである。書名のごとくスッキリ整理されている。ぼくのすきな言葉、シンプルイズベストを地で行く人として常に注目しているし、尊敬もしている。
省略するということは、ただ削るのではない。どの部分をどれだけ省略するか、非常にセンスが問われるのだ。どこが重要か重要でないかの見極めも必要だ。で、なにより、それが美しくなくてはならない。美しいからこそ、人の心が動くのである。
さいきん、「ものをつくる」ということについて考えている。

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2012.05.17,Thu
ステップ / 重松清
病気で若くして亡くなった母親。残された夫と、まだ幼い女の子の話。亡くなったあとの妻の両親とのつきあいをどうしたものか…。成長してゆく娘とどう向かい合ってゆくのか…。
自分が損をしないことが一番重要という人間がはびこる今、口に出さずとも、お互いに目を見て気持ちを察しあう、という奥ゆかしい洞察力というか優しさ、配慮が美しい。
今回はそうでもないかと油断してたら不意打ちで涙漏れ。ボロボロボロボロ…。
「ステップ」はホップステップジャンプのステップで、ジャンプする手前のストーリーであり、義父義母のことをステップファーザー、ステップマザーと言うらしい。
ステップ
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病気で若くして亡くなった母親。残された夫と、まだ幼い女の子の話。亡くなったあとの妻の両親とのつきあいをどうしたものか…。成長してゆく娘とどう向かい合ってゆくのか…。
自分が損をしないことが一番重要という人間がはびこる今、口に出さずとも、お互いに目を見て気持ちを察しあう、という奥ゆかしい洞察力というか優しさ、配慮が美しい。
今回はそうでもないかと油断してたら不意打ちで涙漏れ。ボロボロボロボロ…。
「ステップ」はホップステップジャンプのステップで、ジャンプする手前のストーリーであり、義父義母のことをステップファーザー、ステップマザーと言うらしい。

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2012.04.23,Mon
聖少年 / 檀上りく
不登校を繰り返す、何をやっても冴えない男子高校生の薫。
ある時、薫が憧れていた同じクラスの聖司(きよし)に「ぼくらの仲間に入らないか」と誘われる。聖司は人望も厚くクラスの人気者で美少年。薫にしてみれば雲の上の存在だった。
薫にとってそれは夢のような提案だった。聖司は薫に勉強を教え、仲間はファッションのアドバイスをし、冴えない薫は次第に人並み以上の頭脳と容姿を身につけていく。聖司といっしょに行動し、自分が変わっていく毎日に薫はこのうえない幸せを味わっていた。
そこそこイケてる人間になった薫に、ある日、作戦が実行される。
実は聖司たちは援交仲間で、定期的に自分たちの体を売っていた。客の要望を受け、新しい人材を探していたのだ。商品として提供させられることを知った薫は失意に満ちて逃げようとするも、聖司と離れ元の孤独な生活に戻る恐怖に堪えられず、仲間でい続けるために仕方なく体を売っていく。
聖司はさいしょ薫を道具として扱っていたが、次第に友情や、愛情のようなものまで感じ始める。薫に対する裏切りに罪悪感を覚え、その葛藤の末に聖司はひとつの大きな決断をする…。
聖司の家族は壊れていた。家族から得られなかった愛情を、薫は持っていた。しかしそれに気づいた時にはもう…。
聖少年
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不登校を繰り返す、何をやっても冴えない男子高校生の薫。
ある時、薫が憧れていた同じクラスの聖司(きよし)に「ぼくらの仲間に入らないか」と誘われる。聖司は人望も厚くクラスの人気者で美少年。薫にしてみれば雲の上の存在だった。
薫にとってそれは夢のような提案だった。聖司は薫に勉強を教え、仲間はファッションのアドバイスをし、冴えない薫は次第に人並み以上の頭脳と容姿を身につけていく。聖司といっしょに行動し、自分が変わっていく毎日に薫はこのうえない幸せを味わっていた。
そこそこイケてる人間になった薫に、ある日、作戦が実行される。
実は聖司たちは援交仲間で、定期的に自分たちの体を売っていた。客の要望を受け、新しい人材を探していたのだ。商品として提供させられることを知った薫は失意に満ちて逃げようとするも、聖司と離れ元の孤独な生活に戻る恐怖に堪えられず、仲間でい続けるために仕方なく体を売っていく。
聖司はさいしょ薫を道具として扱っていたが、次第に友情や、愛情のようなものまで感じ始める。薫に対する裏切りに罪悪感を覚え、その葛藤の末に聖司はひとつの大きな決断をする…。
聖司の家族は壊れていた。家族から得られなかった愛情を、薫は持っていた。しかしそれに気づいた時にはもう…。

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2012.03.28,Wed
20世紀少年 / 浦沢直樹
いま7巻めを読んでるとこ。とんでもないねー、この面白さは。映画はつまんなかったのになー。
画力とコマ割りが破格。まわりのマンガが屁のようです(多少興奮気味なので言い過ぎていますが…)。ちょっと前に読んだ「MONSTER」も背筋が震えるほどゾワゾワしながら読んだ(こっちはアニメもとてもヨカッタよ)。
たとえば週刊誌でリアルタイムに読んでいたとしたら、きっと毎週、大興奮だね。1週間に1話しか読めないなんてツラすぎる。
20世紀少年
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いま7巻めを読んでるとこ。とんでもないねー、この面白さは。映画はつまんなかったのになー。
画力とコマ割りが破格。まわりのマンガが屁のようです(多少興奮気味なので言い過ぎていますが…)。ちょっと前に読んだ「MONSTER」も背筋が震えるほどゾワゾワしながら読んだ(こっちはアニメもとてもヨカッタよ)。
たとえば週刊誌でリアルタイムに読んでいたとしたら、きっと毎週、大興奮だね。1週間に1話しか読めないなんてツラすぎる。

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2012.03.19,Mon
あすなろ三三七拍子 / 重松清
2段組の小説を読むのは覚悟がいる。案の定ところどころ読み飛ばしてしまった。
ぼくはなんで読むのが遅いのかなと思ったら、みんなは黙読と音読のスピードを使い分けてるんですね。ぼくは音読のスピードでしか本が読めない。頭の中で声を出しながら読むのが当たり前だと思ってたので、みんな早口だなあなどとバカなことを思ってた。バカだね。
廃れつつある応援部にかかわる人たちのそれぞれの生き方を描いている。男と女の境目、ごりごりのフェミニストの顧問と反フェミニズムのOBたち、中年の責任と若者の責任。十人十色。あいつのああゆうところが大嫌いだとか、立ち回りとか大喧嘩もありつつ最後は重松流にほろっとなる。あなたが思う「応援」とは何ぞやというお話し。
あすなろ三三七拍子
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2段組の小説を読むのは覚悟がいる。案の定ところどころ読み飛ばしてしまった。
ぼくはなんで読むのが遅いのかなと思ったら、みんなは黙読と音読のスピードを使い分けてるんですね。ぼくは音読のスピードでしか本が読めない。頭の中で声を出しながら読むのが当たり前だと思ってたので、みんな早口だなあなどとバカなことを思ってた。バカだね。
廃れつつある応援部にかかわる人たちのそれぞれの生き方を描いている。男と女の境目、ごりごりのフェミニストの顧問と反フェミニズムのOBたち、中年の責任と若者の責任。十人十色。あいつのああゆうところが大嫌いだとか、立ち回りとか大喧嘩もありつつ最後は重松流にほろっとなる。あなたが思う「応援」とは何ぞやというお話し。
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1.夢で逢いましょう / ハナレグミ
2.糸 / 中島みゆき
3.革命 / andymori
4.OCTAVERS / 槇原敬之
5.PLUMED BIRDS / 高中正義
6.カントリーマーチ / 栗コーダーカルテット
7.猫 / サザンオールスターズ
8.大人になれば / 小沢健二
9.白い恋人 / サニーデイ・サービス
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プロフィール
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HP:ピクチャーロジック
性別:男性
趣味:ウクレレ
自己紹介:大阪在住。デザイン関係の仕事をしています。iMac愛用。携帯はINFOBAR C01 nishikigoi。断然ネコ派。愛猫をなくして7年。現在ネコなし生活。熱帯魚はずっといる。いまは小さいやつら。読書は森見登美彦と原田宗典と村上春樹。たばこをやめて8年。毎朝コーヒーを飲む。なにはなくとも一杯のコーヒー。ピクチャーロジックの第2管理人。(2015年8月現在)
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