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どこかで半分失くしたら 役には立たないものがある
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2011.02.20,Sun
彼女によろしく / 中島みゆき

捨て鉢な歌唱と、違和感のあるメジャー転調。さほど心にとめてなかった曲でした。

一般的に知られてるところでは、「恋人の頭の中にはずっと別の女性がいたことを知り、皮肉の意味を込めて『彼女によろしく』と別れを告げた」とされているようですが、なにか後ろにドラマが隠れてるのではないかと考えてみました。

「昨日死んだ若い人の手相は長生きだったことから、明日のことはだれにもわからない。だからこそ、あなたを信じてこれた。明日が見えていたら信じることはできなかった。」と歌は始まります。引っかかったのは、彼の中にいた別の女性の存在を主人公がどうやって知ったかが書かれていないことだった。真実を知る経緯や、その瞬間を描かないのが勿体なく思えた。

そこで思ったのが「その手相を持った死んだ若い人というのは『彼』のことだったのではないか」ということ。そう考えるとうまく解(ほど)けていく。

彼が死んで彼の日記か何かを見たのでしょう。そこにはわたしではない女性への想いが綴られていた。

「いつか外国に行ってみたいとわたしが言ったとき、たぶん無理だねと話をそらしたのは、もう彼女の存在があったからなのね」とされる箇所は、「彼は自分で、もう長生きできないことを悟っていたのね」と解釈できる。

そうすると、死んでしまった彼に対して「彼女によろしく」と言うのはおかしな話になる。そこでこう考えた。彼が想いつづけた女性も遠い昔にすでに死んでいた。そう、彼は死んでしまった恋人のことを忘れることができなかったのだ。そこでタイトルの「彼女によろしく」は天国にいる彼女に会ったらよろしくね、という純粋な想いであって、皮肉とかではなかったということだ。サビの不自然なメジャー転調も頷ける。どこか唐突なかんじのする「God bless you」は、「幸運を祈るわ」といった慣用句ではなく、「まさに天国にいる神の祝福がありますように」となる。

なんども繰り返される「時計は二度と回らない」というフレーズは、「わたしたちの運命を取り戻すことはできない」ではなく、「彼の人生は終わってしまった」ということだ。時計の針を戻すことも進めることもできない。

こんなふうな勝手な妄想に基づいてドラマチックな展開を考えてみました。あながち的を外していないように思うのですが、いかがなものでしょうか。

→動画(後半部分)
→歌詞

iTunes 14410曲の中から、きょうの1曲でした。[→これまでの音楽]

1298253028.jpgはじめまして
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自己紹介:大阪在住。デザイン関係の仕事をしています。iMac愛用。携帯はINFOBAR C01 nishikigoi。断然ネコ派。愛猫をなくして7年。現在ネコなし生活。熱帯魚はずっといる。いまは小さいやつら。読書は森見登美彦と原田宗典と村上春樹。たばこをやめて8年。毎朝コーヒーを飲む。なにはなくとも一杯のコーヒー。ピクチャーロジックの第2管理人。(2015年8月現在)
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