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どこかで半分失くしたら 役には立たないものがある
2025.06.02,Mon
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2011.04.01,Fri
めくらやなぎと眠る女 / 村上春樹

むか〜しエッセイをちょろちょろと読んだことがあるくらいで、村上春樹の小説のおもしろさを知らずに来た。1Q84とか読んでみたいけど難しそうで、めんどくさいな〜とか思ってて、じゃあとりあえず短編集というのがあるらしいから短編から読んでみるかって思い立って、装丁が安西水丸でいいかんじの「螢・納屋を焼く・その他の短編 」を読んでみた。

正直最高におもしろい。比喩的な言葉が好きです。それをそういう風に喩えるのかと何度も感心する。たくさん人が出てこないのも好きです(登場人物が多いと覚えられない)。音楽やファッションの描写がやけにこまかいところが好きです。その人がどんな色のどんな服を着てどんな音楽を聞いてどんなふうに話すとか、色を持った背景画で示してくれるので、それを頭に浮かべる作業が楽しい。

わりと頻繁に「セックス」という単語が出てきてドキリとすけれど、ただの人の営みの一部だよと嗜められてる気がして、おおそうかそうかと納得する始末。ことさらに避けるほうがむしろヘンかなと自己解決。

で、気をよくして、次の「めくらやなぎと眠る女 」です。性に合わない話もいくつかあったけど、ぼくの数少ない好みの作家群に村上春樹が定着した。

日本語の持つ微妙なニュアンスが英語の翻訳本でどこまで伝わってるのだろうか、という心配は置いといて、村上春樹の言葉のセンスには品があって、リズミカルで澱みがなく、圧倒的な言葉選びに秀でている。自由自在に言葉が滑り落ちてくる感覚が味わえる。

1301637126.jpgめくらやなぎと眠る女
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2011.02.03,Thu
赤い指 / 東野圭吾

東野圭吾の「赤い指」、最後の最後にドバッと泣いた。ふだん好きな作家しか読まないんだけど、これを原作にした2時間ドラマをたまたま見ちゃって、それがおもしろかったもんだから、じゃあこの際と、はじめて東野圭吾の本を読んでみた。

なんていうか歌で言うところの節回しに馴染めず、時々つかえながらも、映像で見たストーリーを頭に置きながらだったので、わりとすんなりと読み進められた。

ざっくりとしたあらすじは、まだ幼い女の子を殺してしまった中学生の男の子を匿う両親と、勘が鋭い刑事との心理戦。嫁姑の問題や痴ほう老人、子どもを溺愛する母親、家族を顧みない父親、そんな家庭不和のなか起こった殺人事件をめぐって家族の絆が試される。

最後の最後にたたみかけるように明かされる人情話に、ストーリーを知っていてもゴーゴー泣いた。

1296697585.jpg赤い指
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三つ目がとおる / 手塚治虫
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★どんな話なのか、いままで知らなかった。
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プロフィール
HN:magoani
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自己紹介:大阪在住。デザイン関係の仕事をしています。iMac愛用。携帯はINFOBAR C01 nishikigoi。断然ネコ派。愛猫をなくして7年。現在ネコなし生活。熱帯魚はずっといる。いまは小さいやつら。読書は森見登美彦と原田宗典と村上春樹。たばこをやめて8年。毎朝コーヒーを飲む。なにはなくとも一杯のコーヒー。ピクチャーロジックの第2管理人。(2015年8月現在)
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